2018年05月09日


民主主義の根幹

『NTT労組新聞』 2018年5月5日(第715号)掲載

 民進党の議員が、自衛官に罵声を浴びせられたとの報道があった。この報道は、単に「罵声を浴びせた」だけでなく、看過できない課題を内包しているのではないか。

 自衛官が、「罵声」という実力行使をもって国会議員を押さえつけようとする行為は、シビリアンコントロールそのものが危機に陥っていると危惧する。自衛隊の最高指揮官は内閣総理大臣であるが、軍備への最終的な判断や決定権は、主権者たる国民にある。国民はその決定権を、直接、選挙で選ばれた国会議員により行使することがシビリアンコントロールであり、民主主義のもとでの安全保障体制であろう。

 官僚の内部では、「森友・加計問題」や自衛隊のイラク派遣日報など、資料の隠いん蔽ぺいが明らかになっている。「森友・加計問題」は、国税である補助金の「ムダ遣い疑惑」に通じるものであり、「自衛隊日報問題」は、国会で「戦闘地域に派遣しない」とした国民との約束を立証することに必要かつ重要な資料となる。

 民主主義とは、内閣や官僚の一部に判断を委ねるものではなく、国民の代表である国会議員が、あらゆる資料をもとに判断・決断することが大原則であることを、主権者であるわれわれ国民の側も、忘れてはならない。

(委員長 山縣 芳彦)


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